「肉離れをしてから1ヶ月以上痛みが改善されない」「テーピングやサポーターはかかせない」「試合や大会まで時間がないのでどうにかして復帰したい」
このようなお悩みを抱えていらっしゃる方は少なくありません。太ももの肉離れは、スポーツ選手にとって深刻な問題であり、適切な対処をしなければ慢性化してしまうこともございます。今回は、太ももの肉離れに対するサポーターの役割と、本当に必要な根本改善のアプローチについて、当院の経験を基に詳しく解説させていただきます。
太ももの肉離れが治らない本当の理由
太ももの肉離れをしてからもう1ヶ月。もっと早く痛みがなくなると思っていらっしゃったのに、なかなか痛みが緩和されない。スポーツにも復帰できていない。ずっと休んでいるので筋肉が硬くなってしまい柔軟性も落ちてしまった。
このように早く復帰できると思っていらっしゃった肉離れがなかなか改善されず、当院に来院される方が多くいらっしゃいます。なぜ、電気やマッサージ、固定や安静を続けていらっしゃるのに改善しないのでしょうか?
それは、表面的な症状だけにアプローチしていて、本当の原因に対処できていないからなのです。
肉離れの本当の原因
当院では、肉離れが治らない、または再発を繰り返される方に共通する3つの根本原因を特定しております。
1. 骨盤の歪みと大殿筋の筋力低下
慢性的に痛みが続いている方は、骨盤の歪みが強くなっていることが多くあります。骨盤に歪みがあると、仙腸関節という関節の動きが悪くなってしまいます。仙腸関節は歩行でも動く関節なので、この関節の動きが悪くなると日常生活レベルでもストレスが加わり、肉離れの回復を遅らせる要因となります。
太ももの前後の筋肉は骨盤についておりますから、骨盤の歪みが強くなればなるほど、筋肉が短縮したり引っ張られたりいたしますので、太ももの筋肉に負担がかかります。
また大殿筋は人間が二足歩行になってから一番発達した筋肉と言われております。大殿筋は太ももの筋肉と連動して働きますので、大殿筋の筋力が低下いたしますとハムストリングスや大腿四頭筋に負荷が加わりやすくなってしまい、肉離れ後の回復を遅らせてしまいます。
太ももの肉離れは、骨盤の歪みが大きく関連しているのです。これは慢性的な痛みだけではなく、急性期の痛みにも関連いたします。
2. 内臓疲労(特に肝臓)
肉離れの痛みと内臓が関係するの?と思われる方もいらっしゃるかと思います。意外かもしれませんが、筋肉の緊張や硬さは内臓と深く関係しています。
特に影響を受ける内臓器は「肝臓」です。肝臓は、筋肉を作るために必要なタンパク質の合成を行っております。肝臓が疲労してしまいましては、筋肉を作ることができなくなってしまいます。当然のことながら、スポーツにおいて筋肉を作ることは非常に大切です。
3. 重心バランスの崩れ
急性も、慢性の肉離れもお体のバランスが崩れておりますので、肉離れになりやすく回復しにくい状態と言えます。肉離れを経験した方のほとんどは、身体の硬さや疲労感を感じています。この状態は身体の重心バランスが崩れている状態と言えます。
重心バランスの崩れは、日常生活の癖も関係いたしますので、少しずつお体のバランスを記憶させていくことが必要になるでしょう。
サポーターの役割:補助的手段としての位置づけ
太ももの肉離れに対してサポーターを使用している方は多くいます。「テーピングやサポーターはかかせない」という状態になってしまっている方もいるかと思います。しかし、サポーターに依存している状態は、本当に望ましいのでしょうか?
サポーターのメリット
サポーターには確かにいくつかのメリットがあります。
1. 心理的な安心感 患部を保護している安心感が得られ、恐怖心による過度な筋緊張を防ぐことができます。特に肉離れの経験がある方は、再発への不安から筋肉が緊張しやすく、これが回復を遅らせる原因になることがございます。
2. 一時的な痛みの軽減 適度な圧迫により、動作時の痛みを和らげる効果があります。急性期の腫れを最小限に抑える効果も期待できます。
3. 筋肉の軽度なサポート 損傷した筋繊維を適度に圧迫し、筋肉の動きを制限することで、治癒過程での再損傷を防ぐ補助的な役割があります。
サポーターのデメリットと限界
しかしながら、サポーターには重大な限界があります。
根本原因にはアプローチできない サポーターは表面的な症状を一時的に抑えることはできますが、骨盤の歪み、大殿筋の筋力低下、内臓疲労、重心バランスの崩れといった根本原因には全くアプローチできません。
依存状態を作りやすい 「サポーターなしでは不安」「サポーターがないと痛い」という状態は、本当の意味での回復ではありません。サポーターに依存した状態では、いつまでたっても根本改善には至らないのです。
筋力低下を招く可能性 長期間サポーターに頼ることで、本来働くべき筋肉が働かなくなり、かえって筋力低下を招くリスクがあります。これは再発のリスクを高める要因となります。
重心バランスが整わない サポーターで固定している状態では、本来の体のバランスを取り戻すことができません。身体の連動性も低下し、パフォーマンスの向上も望めません。
当院での根本改善アプローチ
当院では、サポーターに頼らない根本改善を目指しています。初回のカウンセリング・検査に時間を掛け、丁寧にひとつひとつ検証し分析する事で、症状の原因などを特定しています。
骨盤・仙腸関節の調整
先ほど説明しました、骨盤の動きと大殿筋の筋力の調整を行っています。大殿筋の筋力は比較的早期に改善することが可能でございますので、その場で走れるようにすることも可能です。
骨盤の歪み、仙腸関節の調整は負傷期間によっては時間を要すこともありますが、スポーツ復帰できるまでの関節の動きの調整も比較的早期に可能となります。しかし、再発予防を考えますと骨盤の歪みをしっかり調整する必要があるでしょう。
重心バランスの整体
最後に重心バランスを整えます。重心が安定することによって、身体の連動性も良くなり、スムーズに身体を動かせるようになります。これにより、肉離れの再発を防ぎ、さらにはパフォーマンスアップまで可能になります。
早期改善の実績
当院では、以下のような改善実績がございます。
- 「整形外科で1か月の治療で良くならなかった肉離れの痛みが2回の施術で痛みがなくなり、全力でサッカーができるようになりました!」
- 「肉離れの痛みが1回で改善し、しっかりと走れるようになりました!」
- 「ふとももの痛み(肉離れ)が改善され、サッカーに復帰することができました!」
これらの改善例は、サポーターに依存するのではなく、根本原因にアプローチした結果です。
サポーターの正しい使い方
では、サポーターは全く使わない方がいいのでしょうか?そうではありません。適切な時期に、適切な方法で使用すれば、回復をサポートする有効なツールとなります。
サポーターの選び方
使用する場合は、以下の点に注意してお選びください。
適度な圧迫力 過度な圧迫は血流を阻害し回復を遅らせます。指1本分程度の余裕がある程度が適切です。
通気性の良い素材 長時間のご使用でも蒸れにくい、メッシュ構造や吸湿速乾性のある素材をお選びください。
サイズとフィット感 太ももの最も太い部分を測定し、メーカーのサイズ表に従ってお選びください。緩すぎても効果がなく、きつすぎても血流障害を起こす可能性があります。
調整機能 マジックテープやバンド式で圧迫レベルを調整できるタイプが便利であります。ただし、圧迫しすぎますと血流が悪くなってしまい、かえって回復を遅らせる原因となりますので注意してください。
使用上の注意点
- 長期間の依存は避ける: 2週間以上連続してご使用になっている場合は、根本原因への対処をご検討ください
- 就寝時は外す: 長時間の圧迫は血流障害のリスクがございます
- 根本治療と併用する: サポーターだけに頼らず、必ず根本原因への治療を受けられることをお勧めいたします
- 段階的に使用を減らす: 回復に応じて使用時間を減らし、最終的には使用しない状態を目指しましょう
まとめ:サポーターではなく根本改善を
太ももの肉離れに対するサポーターは、適切に使用すれば補助的な役割を果たすことができます。しかしながら、サポーターに依存した状態は、本当の意味での回復ではありません。
- 電気やマッサージをしても筋肉の硬さが続いている
- ストレッチができなくなってしまった
- テーピングやサポーターはかかせない
- 肉離れをしてから1ヶ月以上痛みが改善されない
このような状態は、根本原因にアプローチできていない証拠です。
当院では、骨盤の歪み、大殿筋の筋力低下、内臓疲労、重心バランスの崩れといった根本原因に対して的確なアプローチを施すことで、長年お悩みの症状も根本改善へ導いていきます。
当院の整体を受けることにより早期改善だけでなく、再発予防そしてパフォーマンスアップまで可能になります。
早くスポーツをやりたいのに改善方法が見当たらない方、試合や大会まで時間がないので早く復帰したい方、サポーターに依存した状態から抜け出したい方は、ぜひ当院にご相談ください。







