「肉離れをしてから歩けるようになったけれど、走っても大丈夫?」
「痛みは減ったのに、ダッシュするとふくらはぎに違和感がある」
「部活に復帰したいけれど、また肉離れを起こさないか不安」
ふくらはぎの肉離れを経験すると、いつから運動を再開してよいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
特に学生アスリートの場合、試合や大会が近いと、できるだけ早く復帰したいと考えることもあるでしょう。
しかし、歩けるようになったことと、全力で走れる状態まで回復したことは同じではありません。
今回は、肉離れからスポーツ復帰を目指す際に確認したいポイントと、当院で大切にしている身体の動きの見方について解説します。
痛みが減っても、筋肉の機能が戻っているとは限らない
肉離れを起こしたあと、日常生活での痛みが少なくなってくると、「もう治ったのでは?」と感じることがあります。
しかし、歩行と全力疾走では、ふくらはぎに求められる力が大きく異なります。
歩けるようになっていても、強く地面を蹴る動作や、急な加速、ジャンプの着地には十分対応できない場合があります。
また、痛みをかばって動く習慣が残っていると、左右で力の入れ方や身体の使い方に違いが生じていることもあります。
肉離れからの復帰では、経過した日数だけで判断するのではなく、痛みや筋力、動作の状態を段階的に確認することが重要です。
スポーツ復帰に向けて確認したい4つのポイント
① 普通に歩いても痛みがない
まず確認したいのは、日常生活での歩行です。
歩くたびに痛む、歩幅を小さくしている、片脚に体重をかけるのが怖いといった状態では、まだ負担をかけすぎている可能性があります。
② 足首を動かしても強い痛みが出ない
ふくらはぎの筋肉は、足首の動きにも関わっています。
足首を動かしたときや、軽く体重をかけたときに痛みが出る場合は、運動の負荷を上げる前に状態を確認しましょう。
③ ふくらはぎの筋力が戻っている
走るためには、ふくらはぎで身体を支え、地面を蹴る力が必要です。
痛みが落ち着いていても、つま先立ちなどの動作で左右差が大きい場合は、筋力や動作の回復が十分でない可能性があります。
ただし、つま先立ちをすれば必ず安全に判断できるというわけではありません。痛みが残っている段階で無理に試すことは避けましょう。
④ 走る・止まる・方向を変える動作に対応できる
スポーツでは、一定の速度で走るだけでなく、急停止や方向転換、ジャンプなども必要になります。
そのため、復帰に向けては、軽い運動から始め、直線的なランニング、加速、減速、競技特有の動作へと段階的に進めることが大切です。
復帰を急ぐと、なぜ再び痛めやすいの?
肉離れを繰り返すリスクには、過去の肉離れや脚のケガの経験などが関係することが報告されています。
痛みが減った段階で急に練習量を戻すと、回復途中の筋肉に大きな負担がかかることがあります。
また、試合に出たいという気持ちから、違和感があっても全力で走ってしまうケースも少なくありません。
復帰を考えるときは、「痛くないから全力で動く」のではなく、今の身体がどの程度の負荷に対応できるのかを確認しながら進めることが大切です。
当院では、復帰に向けた身体の動きも確認します
肉離れからの回復では、ふくらはぎの痛みだけでなく、身体全体の動きにも目を向けることが重要です。
当院では、ふくらはぎの状態に加えて、足首の動き、歩行時の重心移動、片脚で身体を支える動作などを確認します。
例えば、片脚で体重を支えたときに身体が大きく傾く、左右で地面を蹴る力の使い方が異なるといった特徴があれば、スポーツ復帰に向けて確認したいポイントになります。
もちろん、身体のバランスだけが肉離れの原因とは限りません。筋肉の回復状態や練習量、競技で求められる動作などを合わせて考える必要があります。
当院では、その時点の状態に応じた施術や動作の見直しを行い、日常生活からスポーツ復帰まで、段階的に身体を動かしていくためのサポートをしています。
復帰の目安は、日数だけで決めない
肉離れの回復に必要な期間は、損傷の程度や痛めた筋肉、競技内容などによって異なります。
「2週間経ったから大丈夫」「1か月経ったから全力で走れる」と、日数だけで判断することはできません。
痛みがないことに加え、筋力や動作が戻っているか、練習の負荷を上げても症状がぶり返さないかなどを確認しながら、復帰の段階を進めていきましょう。
まとめ
ふくらはぎの肉離れからスポーツに復帰する際は、歩けるようになったかどうかだけでなく、筋力や足首の動き、走る・止まる・方向を変える動作まで確認することが大切です。
焦って練習量を戻すのではなく、身体の回復に合わせて段階的に負荷を上げていきましょう。
当院では、ふくらはぎだけでなく、身体の使い方や重心移動なども確認しながら、スポーツ復帰に向けた施術と動作の見直しをサポートしています。
「歩けるようになったけれど、走るのが不安」「部活に復帰するタイミングがわからない」とお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
参考文献
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Green B, et al. The Assessment, Management and Prevention of Calf Muscle Strain Injuries: A Qualitative Study of the Practices and Perspectives of 20 Expert Sports Clinicians. Sports Medicine – Open. 2022.
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Green B, Pizzari T. Calf muscle strain injuries in sport: a systematic review of risk factors for injury. British Journal of Sports Medicine. 2017.







