「ランニングを始めると、アキレス腱のあたりが痛くなる」
「走り始めは大丈夫なのに、距離が伸びると痛みが出る」
「練習後は痛くないけれど、翌朝になるとアキレス腱が痛い」
ランニングや部活動で、このような症状に悩んでいませんか?
アキレス腱は、走るときにふくらはぎの力を足へ伝え、地面を蹴り出す動作を助けています。そのため、ランニングのように同じ動作を繰り返す運動では、アキレス腱に繰り返し負担がかかります。
ただし、痛みが出たからといって、単純に「走りすぎ」だけが原因とは限りません。
今回は、ランニングでアキレス腱が痛くなる理由と、当院で確認している身体の使い方について解説します。
走るとアキレス腱に負担がかかる理由
走る動作では、着地するたびに身体を支え、次の一歩へ進むための力が必要になります。
このとき、ふくらはぎの筋肉とアキレス腱は、着地時の力を受け止めたり、地面を蹴り出す力を伝えたりしています。
ランニングの距離や速度が増したり、坂道やダッシュなど負担の大きい練習が続いたりすると、アキレス腱にかかる負荷も増えます。
腱がその負荷に対応できていない状態が続くと、走るときや走ったあとに痛みが出ることがあります。アキレス腱の不調では、痛みだけでなく、朝のこわばりや運動時の動きにくさが見られることもあります。
特に注意したいのは、痛みが出ているのに、以前と同じ距離や速度で走り続けてしまうことです。練習を続けるかどうかは、痛みの程度や翌日の状態も含めて考える必要があります。
練習量を変えていなくても、痛くなることがある
「いつもと同じ練習をしているのに、急にアキレス腱が痛くなった」
このようなケースもあります。
身体の状態は、毎日まったく同じではありません。睡眠や疲労、練習の間隔、路面の状態、靴の変更など、さまざまな要素が重なることで、同じ練習でも身体への負担が変わることがあります。
また、久しぶりに走り始めた場合や、部活動の練習内容が変わった場合にも注意が必要です。
アキレス腱の状態を考える際には、走った距離だけでなく、速度や坂道、ジャンプなどの負荷、練習後から翌朝までの痛みの変化も振り返ってみましょう。
運動を続ける場合も、痛みを我慢して同じ負荷をかけ続けるのではなく、症状に応じて負荷を調整し、少しずつ戻していくことが重要です。
アキレス腱だけでなく、走る動作にも目を向ける
アキレス腱が痛いと、ふくらはぎの硬さや筋力ばかりに注目しがちです。
しかし、ランニングは足首だけで行う動作ではありません。足が地面に着いてから身体を前へ進めるまでには、足首、膝、股関節、骨盤、体幹などが連動しています。
例えば、次のような点は確認しておきたいポイントです。
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着地のときに足首が十分に動いているか
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左右で足の着き方や蹴り出し方に違いがないか
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疲れてくると、走り方が大きく変わっていないか
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ふくらはぎや足首に負担が集中していないか
これらは、すべての方に当てはまる原因というわけではありません。しかし、痛みが繰り返される場合には、患部だけでなく、実際の動作を確認することが役立つ場合があります。
当院では、アキレス腱の状態に加え、足首の動きや歩行、身体全体のバランスなどを確認し、負担が偏っていないかを考えていきます。
痛みがあるときは、走る量や内容を見直しましょう
アキレス腱に痛みがあるとき、必ずしもすべての運動を完全に休まなければならないわけではありません。一方で、痛みを我慢して走り続けることもおすすめできません。
大切なのは、現在の状態に合わせて負荷を調整することです。
例えば、走ると痛みが出る場合は、距離や速度、坂道、ダッシュなどを一時的に見直します。運動後だけでなく、翌朝に痛みが強くなっていないかも確認しましょう。
また、ふくらはぎの筋力やアキレス腱に負荷をかける運動は、回復に向けた選択肢になります。ただし、どの運動をどの程度行うかは、痛む場所や症状によって異なります。特に、かかとの骨に近い部分が痛む場合は、運動の方法によって負担が増えることもあるため、自己判断で強い運動を始めないことが大切です。
アキレス腱の治療に関するガイドラインでも、症状に合わせた負荷の調整と、段階的な運動が重視されています。
当院では、ランニング時の負担を一緒に見直します
アキレス腱の痛みが続くと、「走るのをやめるしかないのだろうか」と不安になる方もいるでしょう。
当院では、痛みのあるアキレス腱だけでなく、足首の動き、ふくらはぎの働き、歩行や身体の使い方なども確認し、現在の状態に合った対応を考えていきます。
身体の状態に応じて施術を行うとともに、練習量の調整や、運動を再開する際の段階的な進め方についてもサポートします。
もちろん、身体全体のバランスを整えれば必ず痛みがなくなる、というものではありません。アキレス腱そのものにかかる負荷を適切に調整しながら、必要な機能を取り戻していくことが大切です。
なお、走っている最中に突然強い痛みが出た、アキレス腱が切れたような感覚があった、つま先で地面を蹴れないといった場合は、アキレス腱断裂の可能性もあるため、速やかに医療機関で状態を確認してください。
まとめ
走るとアキレス腱が痛くなる場合、練習量だけでなく、疲労や回復の状態、足首の動き、走るときの身体の使い方などが関係していることがあります。
痛みを我慢して走り続けるのではなく、現在の症状に合わせて負荷を調整し、段階的に運動を再開することが大切です。
当院では、アキレス腱の状態と身体の動きを確認しながら、施術や運動・負荷の見直しを通じて、スポーツを続けたい方をサポートしています。
「走るとアキレス腱が痛い」「練習を再開すると痛みが戻る」とお悩みの方は、一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。
参考文献
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