川越市・本川越で根本改善なら「Utile整骨院」

野球をされている方で、肩の痛みに悩まされた経験はありませんか?

一度痛めた野球肩は、適切なケアをしないと再発しやすく、選手生命にも関わる重大な問題です。

当院では、多くの野球選手の肩の痛みと向き合ってきました。今回は、野球肩の再発予防において特に重要な「前鋸筋」のトレーニングについて、詳しくお伝えします。

野球肩とは?

野球肩は、投球動作の繰り返しによって肩関節周辺に炎症や損傷が起こる状態の総称です。肩関節は非常に複雑な構造をしており、投球という高速で強い力が加わる動作を繰り返すことで、様々な部位にダメージが蓄積されていきます。

特に成長期の選手では、骨や軟骨が未発達なため、より注意が必要です。しかし、適切なケアとトレーニングを行うことで、再発を予防することは十分に可能です。

なぜ前鋸筋が重要なのか?

前鋸筋は、肋骨から肩甲骨に付着する筋肉で、肩甲骨を安定させる重要な役割を担っています。

投球動作では、肩甲骨が適切に動くことが非常に重要です。前鋸筋が弱いと肩甲骨の動きが不安定になり、その結果、肩関節に過度な負担がかかってしまいます。

多くの野球肩の患者さんを診てきた経験から言えることは、肩の痛みを訴える選手の多くが、前鋸筋の機能低下を抱えているということです。つまり、前鋸筋を鍛えることは、野球肩の再発予防において極めて重要なポイントなのです。

現代の子供たちの体力低下と野球肩の関係

近年、深刻な問題として注目されているのが、子供たちの基礎的な体力の低下です。

特に「腕立て伏せができない子供」が増加しているという現状があります。

文部科学省の体力テストの結果からも、子供たちの上半身の筋力低下は明らかになっています。ゲームやスマートフォンの普及により、外遊びや身体を使った遊びが減少し、日常生活で腕や肩を使う機会が大幅に減っているのです。

この基礎体力の低下は、野球肩のリスクを高める大きな要因となっています。腕立て伏せができないということは、肩甲骨を支える筋力、特に前鋸筋が十分に発達していないことを意味します。   この状態で投球動作を繰り返せば、肩への負担は必然的に大きくなり、怪我のリスクが高まってしまうのです。

当院に来院される若い選手の中にも、基本的な腕立て伏せができない、あるいは正しいフォームで行えない子が少なくありません。これは野球の技術以前の問題であり、まずは基礎的な体力作りから始める必要があることを意味しています。

腕立て伏せで前鋸筋を鍛える

前鋸筋のトレーニングとして最も効果的で、自宅でも簡単にできるのが「腕立て伏せ」です。ただし、普通の腕立て伏せではなく、前鋸筋を意識した特別な方法で行うことが大切です。

段階的なアプローチが重要

腕立て伏せができない子供たちには、いきなり床での腕立て伏せを強要するのではなく、段階的にステップアップしていくことが大切です。

  • ステップ1:壁を使った腕立て伏せ
    壁に手をついて立った状態で行う「ウォールプッシュアップ」から始めましょう。これなら体力に自信がない子でも取り組めます。
  • ステップ2:台や机を使った腕立て伏せ
    壁での腕立て伏せに慣れたら、台や机など高さのあるものに手をついて行います。徐々に角度をつけていくことで、無理なく筋力を高められます。
  • ステップ3:膝をついた腕立て伏せ
    床での腕立て伏せに移行する前に、膝をついた状態で行うことで、負荷を調整できます。

前鋸筋を鍛える腕立て伏せのポイント

1. プラスアルファの動き

通常の腕立て伏せの姿勢から、腕を伸ばした状態でさらに肩甲骨を前に押し出すように背中を丸めます。この「押し出し」の動作が前鋸筋を効果的に刺激します。

2. 肩甲骨の動きを意識
単に腕の曲げ伸ばしをするのではなく、肩甲骨が肋骨から離れたり、密着したりする動きを意識しましょう。この肩甲骨の動きをコントロールするのが前鋸筋です。

3. ゆっくりとした動作
勢いで行うのではなく、1回1回を丁寧に、前鋸筋の収縮を感じながら行うことが重要です。最初は5回×3セットから始め、徐々に回数を増やしていきましょう。

4. 継続が力になる
毎日少しずつでも継続することが大切です。週に3〜4回、無理のない範囲で続けることで、確実に筋力は向上していきます。

その他の再発予防のポイント

前鋸筋のトレーニングに加えて、以下のポイントも再発予防には欠かせません。

投球フォームの見直し

現状投球フォームを教わってこなかった子供達が多いです。このまま年齢があがり強度も合わせて上がってきてしまうと、どうしてもオーバーユース(使いすぎ)になってしまうため正しいフォームを身につけることが重要です。

また肩に負担のかかるフォームになっていないか、専門家にチェックしてもらうこともフォームをよくする上では適切な方法です。

全身のバランス、特に対側の臀部と腹斜筋群

肩だけでなく、体幹や下半身の筋力も投球には重要です。

特に注目すべきは、投球側と反対側(対側)の臀部と腹斜筋群です。

右投げの選手であれば左側の臀部と腹斜筋群、左投げであれば右側の臀部と腹斜筋群が、投球時の体の回転や力の伝達において極めて重要な役割を果たします。

この対側の筋肉がしっかり働くことで、上半身からの回転の衝撃を受け止め肩の負担軽減をサポートします。その結果として肩への負担を大きく軽減できるのです。

逆に、対側の臀部や腹斜筋群が弱いと、体幹の回転が不十分になり、その分を肩の力だけでカバーしようとして肩に過度な負担がかかってしまいます。野球肩の再発予防には、肩周りだけでなく、この対側の臀部と腹斜筋群のトレーニングも並行して行うことが非常に効果的です。
全身のバランスを整えることで、肩への負担を軽減できます。

適切な休養

オーバーユースは野球肩の大きな原因です。適切な休養日を設けることも、立派な再発予防です。

当院でのサポート

当院では、野球肩で悩む選手一人ひとりの状態をしっかりと評価し、個別のリハビリプログラムを提供しています。前鋸筋の機能評価はもちろん、対側の臀部や腹斜筋群を含めた全身のバランスチェック、基礎体力の評価、投球フォームの分析、自宅でできるトレーニング指導まで、総合的にサポートいたします。
特に若い選手には、野球の技術向上だけでなく、基礎体力の向上も含めた包括的なアプローチが必要です。腕立て伏せができない状態から、段階的に体を作り上げていくプログラムもご用意しています。
痛みが出てからではなく、予防的なケアとして定期的にチェックを受けることもおすすめです。また、痛みが治まった後も、再発予防のためのフォローアップを大切にしています。
野球肩でお悩みの方、再発予防に取り組みたい方、お子さんの基礎体力向上をサポートしたい保護者の方は、ぜひ当院にご相談ください。一緒に、長く野球を楽しめる体づくりをしていきましょう。​​​​​​​​​​​​​​​​

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