はじめに
スポーツをされている方にとって、疲労骨折は非常に厄介なケガの一つです。「安静にしていれば治る」と言われたものの、なかなか痛みが引かない、復帰したらまた痛くなってしまった、という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回は、疲労骨折の正しい知識と、サポーターの使用について詳しく解説していきます。
疲労骨折とは何か
疲労骨折は、一度の大きな衝撃で起こる通常の骨折とは異なり、軽微な力が骨に繰り返し加わることで発生する骨折です。金属疲労と同じような現象が骨に起きると考えていただければわかりやすいでしょう。
疲労骨折が起こりやすい部位
上半身
- 尺骨(前腕)
- 上腕骨
- 肋骨
- 腰椎
下半身
- 大腿骨
- 脛骨(すねの骨)
- 腓骨(すねの外側の骨)
- 足関節
- 中足骨(足の甲の骨)
下半身の疲労骨折は、ジャンプやダッシュなどの繰り返し動作によって起こりやすく、上半身では投球動作や体幹を捻る動作が多いスポーツで見られます。
サポーターの使用について – 正しい知識が必要
疲労骨折の痛みを抱えながら、サポーターやテーピングに頼ってスポーツを続けている方をよく見かけます。しかし、これは根本的な解決にはなりません。
サポーターの役割と限界
サポーターは、患部を保護したり、不安定な関節を補助したりする効果があります。しかし、サポーターに頼りすぎると以下のような問題が生じます。
デメリット
- 本来の筋力や関節の動きが回復しない
- 周辺組織の機能低下を招く
- サポーターなしでは動けない体になってしまう
- 根本原因が改善されないため、再発リスクが高い
疲労骨折の本当の原因
疲労骨折を繰り返してしまう方には、共通する原因があります。
1. 隣接する関節の可動域制限
骨折した部位の周辺にある関節の動きが悪くなっていると、骨にストレスが集中しやすくなります。例えば、脛骨の疲労骨折であれば膝関節と足関節、尺骨の疲労骨折であれば肘関節と手関節といった具合です。
骨には本来、ある程度のたわみ(しなり)があります。しかし、隣接する関節が硬くなってしまうと、このたわみが失われ、骨に過度な負担がかかってしまうのです。
2. 骨盤と背骨の歪み
体の土台となる骨盤や背骨に歪みがあると、全身のバランスが崩れます。支点である骨盤や背骨の動きが正常でないと、力点や作用点となる部位に過剰なストレスがかかり、疲労骨折のリスクが高まります。
特に背骨は、小さな関節が積み木のように重なって構成されているため、一つの椎骨の動きが悪くなるだけでも、連鎖的に負担が増大します。
3. 重心バランスの崩れ
疲労骨折をした後、多くの方は患部をかばいながら生活を続けます。この期間が長くなると、左右のバランスが不均一になり、それが習慣化してしまいます。
痛みが落ち着いた後も、このバランスの崩れが残ったままスポーツに復帰すると、再び同じ部位にストレスが集中し、痛みが再発してしまうのです。
当院での改善アプローチ
徹底した原因の特定
初回のカウンセリングと検査に十分な時間をかけ、以下の項目を詳しく確認します。
- 骨折部位の隣接関節の可動域
- 骨盤の左右の法則性
- 背骨一つ一つの動き
- 全身の重心バランス
- 日常生活やスポーツ動作のクセ
段階的な施術計画
第一段階:痛みの軽減 隣接関節の動きを改善し、患部へのストレスを軽減します。優しい施術ですので、お子様でも安心して受けていただけます。
第二段階:バランスの調整 骨盤や背骨の歪みを整え、全身の重心バランスを正常化します。左右非対称である人間の体の特性を理解した上で調整を行います。
第三段階:再発予防 正しい体の使い方を身につけ、セルフケアの方法をお伝えします。施術効果を持続させ、サポーターなしでも安心してスポーツができる体を作ります。
施術を受けた方の声
多くの方が、病院で「安静にするしかない」と言われた後に来院され、試合に間に合った、痛みなく競技に復帰できたという嬉しい報告をいただいています。
諦めていた痛みが改善された、テーピングなしでプレーできるようになった、最後の大会に間に合ったなど、様々な喜びの声をいただいております。
まとめ
疲労骨折は、ただ安静にしているだけでは根本的な解決にはなりません。隣接関節の可動域、骨盤や背骨の歪み、重心バランスといった根本原因にアプローチすることが大切です。
また、サポーターやテーピングに頼り続けるのではなく、本来の体の機能を回復させることで、再発のリスクを減らし、より高いパフォーマンスを発揮できるようになります。
当院では、スポーツ経験豊富なスタッフが、あなたの「復帰したい」という思いに真摯に向き合います。国家資格を持つ経験豊かな施術者が、一人ひとりの状態に合わせた施術を提供いたします。
どこに行っても改善しなかった痛みでも、諦める必要はありません。私たちと一緒に、サポーターのいらない強い体を作り、全力でスポーツを楽しめる日を取り戻しましょう。







