はじめに
ゴルフを楽しんでいる方の中で、肘の痛みに悩まされている方は少なくありません。「ゴルフ肘は温めると楽になる」という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、本当に温めるだけで改善するのでしょうか?今回は、ゴルフ肘と温熱ケアの関係、そして根本的な改善方法について詳しく解説します。
こんなお悩みありませんか?
- クラブを握ると肘が痛む
- 1ヶ月以上肘の痛みが続いている
- 湿布を貼っても変化がない
- 温めたり冷やしたりしているが、どちらが正しいかわからない
- 早くゴルフを楽しみたい
このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ最後までお読みください。
ゴルフ肘を温めると楽になる理由
血行促進による痛み軽減
ゴルフ肘を温めると楽になるのは、主に血行が促進されるためです。温熱によって筋肉や関節周辺の血流が改善されると、以下のような効果が期待できます。
筋肉の緊張がほぐれる 温めることで固くなった筋肉が柔らかくなり、肘周辺の緊張が和らぎます。これにより、痛みが軽減されることがあります。
老廃物の排出が促進される 血流が良くなることで、痛みの原因となる老廃物や発痛物質が効率的に排出されます。
リラックス効果 温かさによって副交感神経が優位になり、筋肉がリラックスしやすくなります。
温めるタイミングが重要
ただし、すべてのケースで温めるのが正しいわけではありません。ゴルフ肘の状態によって、温めるべきか冷やすべきかが変わってきます。
急性期(炎症がある時期)
肘が腫れている、熱を持っている、触ると熱い場合は炎症が起きている急性期です。この時期は温めるのではなく、アイシングで冷やす方が適切です。
慢性期(炎症が落ち着いた時期)
痛みが1週間以上続いているが、腫れや熱感がない場合は慢性期です。この時期こそ、温めることが効果的です。
アイシング後に温めることの効果
実は、急性期のアイシングが終わった後、適切なタイミングで温めることで、さらに血流が良くなる効果があります。
冷温交代浴の原理 冷やすことで一時的に血管が収縮し、その後温めることで血管が拡張します。この収縮と拡張を繰り返すことで、ポンプのような作用が働き、通常よりも血流が促進されるのです。
ただし、これは急性期の炎症が完全に落ち着いてから行うことが重要です。炎症が残っている状態で温めると、かえって症状を悪化させる可能性があります。
正しい温め方
自宅でできる温熱ケア
・温タオル
40度程度のお湯で濡らしたタオルを肘に当てます。10〜15分程度温めましょう。
・入浴
湯船にゆっくり浸かることで、全身の血行が促進されます。肘だけでなく、肩や背中の筋肉もほぐれるため、全身のバランス改善にもつながります。
・温熱シート
市販の温熱シートを使用するのも効果的です。ただし、低温やけどには注意しましょう。
温めすぎに注意
温めることは有効ですが、やりすぎは逆効果です。以下の点に注意しましょう。
- 高温で長時間温めない(低温やけどの危険)
- 痛みが強くなる場合はすぐに中止する
- 腫れや熱感が出た場合は冷やす
なぜゴルフ肘は温めるだけでは根本改善しないのか
多くの方が「温めると楽になる」と感じていますが、それは一時的な症状の緩和に過ぎません。温めることで血行が良くなり痛みが和らぐのは事実ですが、ゴルフ肘の本当の原因にアプローチしなければ、再び痛みが戻ってきてしまいます。
ゴルフ肘の本当の原因
当院にゴルフ肘で来院される方を診てきた結果、痛みの原因は肘だけにあるのではないことがわかりました。
・肩甲骨・肩・手首の動きの硬さ
ゴルフスイング中、肘はほとんど動かず伸びたままです。一方、肩甲骨、肩、手首はしっかりと動いています。これらの関節の動きが硬くなると、静的な肘関節に過度な負担がかかってしまうのです。
・背骨(胸椎)の歪み
スイングの支点となる胸椎の動きが悪くなると、肘や前腕の筋肉が過剰に働き、負担が増大します。
・重心バランスの崩れ
下半身の安定から上半身への力の伝達がスムーズでないと、肘に負担がかかりやすくなります。重心バランスが崩れていると、肘だけでなく腰や肩にも痛みが出やすくなります。
温熱ケアと併せて行うべき根本改善アプローチ
上肢全体の連動性を高める
肘の痛みを根本的に改善するには、肩甲骨、肩、手首の動きを改善し、上肢全体の連動性を高める必要があります。これにより、肘への負担が分散されます。
胸椎の動きを改善する
スイングの支点となる胸椎の動きを調整することで、肘や前腕への過度な負担を軽減できます。
重心バランスを整える
下半身から上半身への力の伝達をスムーズにすることで、安定したスイングが可能になり、肘への負担を減らすことができます。
実際に改善された方の声
「2年続いていた肘の痛みが改善され、楽しくゴルフができるようになりました。最初は温めたりマッサージをしたりしていましたが、根本的な原因にアプローチしてもらえたことで、本当に改善できました。」(58歳 男性)
「半年近く悩んでいたゴルフ肘が数回で改善しました。温めると一時的に楽になっていましたが、またすぐ痛くなっていました。全身のバランスを整えてもらったことで、違和感なくスイングできるようになりました。」(56歳 男性)
まとめ
ゴルフ肘を温めると楽になるのは事実ですが、それはあくまで一時的な症状緩和です。根本的な改善のためには、以下のポイントが重要です。
- 急性期は冷やす、慢性期は温める
- 温熱ケアは血行促進に効果的だが、根本原因の解決にはならない
- 肩甲骨、肩、手首の動きの改善が必要
- 胸椎の動きと重心バランスの調整が重要
温めることと根本改善を併せて行うことで、ゴルフ肘は確実に良くなっていきます。
もし、温めても痛みが続いている、何ヶ月も改善しない、早くゴルフを楽しみたいとお考えなら、ぜひ一度当院にご相談ください。あなたのゴルフライフを全力でサポートいたします。







