川越市・本川越で根本改善なら「Utile整骨院」

手首や指が痛い、物を持つのがつらい…そんな腱鞘炎の症状に悩まされている方は多いのではないでしょうか。一般的な治療では患部である手首や指を中心にケアしますが、実はその痛みの本当の原因は「首」にあるかもしれません。

今回は、腱鞘炎と首の深い関係性について、わかりやすく解説していきます。

 

なぜ手首の痛みに首が関係するのか?

腱鞘炎の治療を受けても、なかなか改善しないという方は少なくありません。それは、痛みの出ている手首だけを治療しているからです。実は、手に向かう血液は首を通過していることをご存知でしょうか。さらに、手を動かす神経も首から出ているのです

首から始まる2つのつながり

人間の体では、心臓から送り出された血液が全身を巡り、栄養を運び、老廃物を回収しています。手に向かう血液は、首にあるトンネル(隙間)を通過し、脇の下、肘を経て、最終的に手首へと流れていきます

もし首の筋肉が硬くなっていたり、姿勢の悪さで首の骨のバランスが崩れていたりすると、このどこかで血液の流れが滞ってしまいます。血流が悪くなると、手首や指の組織に十分な栄養が届かず、老廃物も溜まりやすくなるため、炎症が起きやすく、治りにくい状態になってしまうのです

 

神経の通り道としての首

さらに重要なのが、首と手をつなぐ神経の存在です。手や指を動かす神経は、頸椎(首の骨)の間から出ています。具体的には、第5頸椎から第8頸椎、そして第1胸椎から出た神経が集まって「腕神経叢(わんしんけいそう)」という神経の束を作り、そこから枝分かれして手首や指まで伸びています。

首の骨の配列が悪くなったり、首の筋肉が緊張したりすると、この神経が圧迫されたり刺激を受けたりします。すると、神経を通じて手首や指の筋肉に適切な指令が送れなくなったり、痛みやしびれといった異常な信号が送られたりするのです。

神経が圧迫されると、筋肉の動きがぎこちなくなり、本来なら力を入れなくても良い場面で余計な力が入ってしまいます。この状態で手を使い続けると、手首や指の腱に過度な負担がかかり、腱鞘炎を引き起こしやすくなります。

 

首から始まる血流不足と神経圧迫のメカニズム

首の筋肉が緊張すると、血管が圧迫されて血流が悪くなります。特に現代人はスマートフォンやパソコンの使用により、首が前に出た「ストレートネック」や「スマホ首」と呼ばれる状態になりやすく、これが慢性的な血流不足を招いています。

首で血流が滞ると、その先にある肩、肘、手首、指先まで影響が及びます。手首だけを治療しても、首で血流が止められていれば、根本的な改善にはつながりません

 

神経の圧迫が引き起こす悪循環

さらに、首の骨(頸椎)のズレ筋肉の緊張は、神経の働きにも悪影響を及ぼします。神経が圧迫されると、次のような問題が起こります。

・筋肉のコントロール低下

神経からの指令が正しく伝わらないと、手や指の細かい動きがうまくできなくなります。本来なら必要のない力が入ってしまい、腱や筋肉に無駄な負担がかかります。

・感覚の異常

神経が刺激されると、痛みやしびれ、違和感といった異常な感覚が生じます。これが慢性化すると、実際には大きな損傷がなくても強い痛みを感じるようになってしまいます。

・回復力の低下

神経の働きが悪くなると、組織の修復能力も低下します。軽い炎症でも治りにくくなり、腱鞘炎が長引く原因となるのです。

このように、血流と神経の両面から首は手首に影響を与えています。これが、一般的な治療で腱鞘炎がなかなか良くならない大きな理由なのです。

 

首だけではない、体全体のつながり

腱鞘炎の原因は首だけではありません。実は、内臓の状態や重心バランスも深く関係しています。

内臓との関係

特に肝臓の働きは重要です。肝臓は体全体に血液を巡らせる役割を持っており、食事やアルコール、薬の影響で肝臓が疲労すると、全身への血流が悪くなります。また、肝臓は重い臓器なので、疲労すると下垂(下にさがること)しやすく、姿勢の悪化にもつながります。

姿勢が悪くなると首や背骨に負担がかかり、結果的に手首への血流不足を招いてしまうのです。

 

重心バランスの影響

足首、膝、股関節、骨盤といった下半身のバランスが崩れていると、上半身で無理にバランスを取ろうとして、首や肩に余計な力が入ります。この状態で長時間のデスクワークや細かい作業を続けると、首の筋肉が緊張し、手首への血流が悪化して腱鞘炎が起こりやすくなります

体は全身でつながっているため、足元から首、そして手先まで、すべてが影響し合っているのです。

 

根本改善のために必要なこと

腱鞘炎を本当に改善するためには、患部だけでなく、首を含めた全身のバランスを整えることが大切です

血流と神経の両面からのアプローチ

まず、首の筋肉の緊張を取り除き、血流を改善することが第一歩です。同時に、頸椎(首の骨)の配列を整えることで、神経の圧迫も解消していく必要があります

ただし、首だけをマッサージしたり調整したりしても、骨盤や背骨のバランスが崩れていれば、すぐに元の状態に戻ってしまいます。そのため、重心バランスを整え、内臓の働きもサポートしながら、体全体を調整していく必要があります

神経の働きが正常に戻ると、手や指の筋肉が適切に使えるようになり、腱への負担が減少します。さらに血流も改善されることで、組織の修復が促され、炎症が治まりやすくなるのです

 

セルフケアのポイント

日常生活でできる首のケアも腱鞘炎予防には効果的です。

  • デスクワークの際は、画面を目の高さに調整して首が前に出ないようにする
  • 1時間に一度は首をゆっくり回したり、肩を上げ下げしたりする
  • 枕の高さを見直し、寝ている間も首に負担がかからないようにする
  • スマートフォンを見るときは、画面を顔の高さに持ち上げる

ただし、すでに痛みが強い場合や、セルフケアだけでは改善が見られない場合は、専門家に相談することをおすすめします。

 

まとめ

腱鞘炎と首の関係性について理解していただけたでしょうか。手首の痛みだからといって、手首だけを治療していては根本的な改善にはつながりません。

首から始まる血流の問題、神経の圧迫、自律神経の乱れ、内臓の疲労、重心バランスの崩れ…これらすべてが関連し合って、腱鞘炎という症状を引き起こしています。

特に、首から出る神経は手の動きを直接コントロールしているため、首の状態が悪いと手首への負担が増大し、腱鞘炎が起こりやすく、また治りにくくなります。血液神経という2つの重要な通り道が首を通っているからこそ、首のケアが腱鞘炎改善の鍵となるのです。

もし、あなたが長期間腱鞘炎に悩まされているなら、それは適切なアプローチができていなかっただけかもしれません。首を含めた全身のバランスを整えることで、今まで改善しなかった痛みが嘘のように楽になる可能性があります。

体は全身でつながっています。部分だけでなく、全体を見る視点を持つことが、腱鞘炎の根本改善への近道なのです。

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