腰が痛くて病院に行ったのに、「原因不明」と言われてしまった。
電気やマッサージを続けても、なかなか変わらない。
腰の片側だけがずっと痛くて、何をしても改善しない——。
そんな経験をされている方も多いのではないでしょうか?
その腰痛の原因が、実はベルトロッティ症候群である可能性があります。
ベルトロッティ症候群とは
ベルトロッティ症候群は、背骨の一番下にある
第5腰椎の「横突起」が生まれつき大きく、骨盤の
骨(仙骨)とくっついてしまうことで腰に痛みが出る症候群です。
1917年にイタリアの医師ベルトロッティが初めて報告したことで、この名前がつきました。
背骨と骨盤の「つなぎ目」が通常とは異なる形でくっついてしまうため、力の伝わり方がゆがみます。
その結果、周囲の筋肉や神経に余分な負担がかかり続けることで、腰痛や足のしびれといった症状が引き起こされるのです。
実はそれほど珍しくない症状です
「ベルトロッティ症候群」という名前を聞いて、めずらしい病気だと思った方も多いのではないでしょうか。
しかし、一般人口の10〜20%に骨の形態異常として認められると言われています。
腰痛や下肢痛で受診した患者さんを対象にした国内調査では、約5.2%、つまり約20人に1人がこの症候群に該当することがわかっているので、決してめずらしい症状ではありません。
また、子どもの頃は何も症状がなくても、大人になってから慢性的な腰痛として現れるケースも少なくありません。中高年になって初めて気づく方も多くいます。
こんな症状はありませんか?
・腰の片側だけに集中した痛みや違和感がある
・腰を後ろに反らしたり、長時間立っていると痛みが出る
・お尻から足にかけてしびれや痛みが走る
・じわじわと悪化している気がする
これらの症状に当てはまる方は、ベルトロッティ症候群の可能性があります。
椎間板ヘルニアや腰椎すべり症と症状が非常によく似ているため、見落とされてしまうことも少なくありません。
「何度も病院に行ったのに原因がわからない」という方も、実はこの症候群が原因だったというケースがあるのです。
骨のくっつき方にも種類があります(Castellvi分類)
ベルトロッティ症候群は、骨のくっつき方によってCastellvi(カステルヴィ)分類という4つのタイプに分けられます。
・Type 1:横突起が19mm以上に肥大しているが、まだくっついていない段階
・Type 2:横突起と仙骨が軟骨でゆるくつながっている状態
・Type 3:横突起と仙骨が骨として完全に癒合した状態
・Type 4:Type 2とType 3が左右で混在している状態
さらに、片側だけのもの(A)と両側のもの(B)に分かれます。
タイプによって症状の出方や程度も変わってきます。
なぜ見落とされてしまうのか?
ベルトロッティ症候群は、椎間板ヘルニアや腰椎すべり症と症状がよく似ています。
そのため、レントゲンやMRI・CTを撮っても、この症候群を知らないと見逃されてしまうことがあるのです。
「ヘルニアと言われて治療を続けているのに一向に改善しない」という方の中に、実はベルトロッティ症候群が原因だったというケースも多くあります。
適切な診断を受けることが、改善への第一歩です。
隣の椎間にまで影響が及ぶことも
くっついた部分が動かなくなるため、その一つ上の椎間(L4/5)に余分な力がかかり続けます。
その結果、椎間板ヘルニアや腰椎すべり症を二次的に引き起こしやすいことも報告されています。
「腰にいくつもの問題がある」と言われた方の中に、根本にベルトロッティ症候群が潜んでいるケースも少なくありません。
重心バランスを整えることが、痛みの改善につながる
診断されたからと言って焦ることはないのですが
「治療してもらったら一度は楽になったのに、またすぐ痛みが戻ってきた」
そんな経験をされたことはありませんか?
それは、痛みのある場所だけにアプローチできていたからかもしれません。
私たちは日常生活の中で、常に重力の影響を受けています。
そして体は、重力に適応するために自然とバランスをとろうとします。
このバランスが崩れると、どこか特定の部分に負担が集中します。
その負担がかかり続けている場所が、痛みの出る場所です。
ベルトロッティ症候群では、骨のくっつき方によって力の伝わり方がゆがんでいます。
そのため、どれだけ痛みのある腰だけをケアしても、重心バランスが崩れたままでは同じ場所に負担がかかり続け、痛みが戻ってきてしまうのです。
まとめ
重心バランスを整えることで腰にかかる負担が減り、痛みが再発しにくい体へと近づいていきます。
痛みのある腰だけを見るのではなく、体全体の重心バランスを整えること。
それが、ベルトロッティ症候群における根本改善への近道です。
「何年も腰が痛いのに、どこに行っても改善しない」
「一度よくなっても、またすぐに痛みが戻ってくる」
そう感じているなら、それは適切なアプローチができていなかっただけかもしれません。
どこに行っても改善されない、もうあきらめていた、という方こそ、ぜひ一度当院にご相談ください。







