はじめに
背中の痛みと頭痛、一見関係がないように思えるこの二つの症状ですが、実は密接に関連していることをご存知でしょうか。当院にも「背中が痛くて、同時に頭痛もひどい」というお悩みで来院される方が多くいらっしゃいます。今回は、この二つの症状がなぜ同時に起こるのか、そしてどのように改善していけば良いのかについて詳しくお伝えします。
こんなお悩みはありませんか?
- デスクワークが続くと背中が痛くなり、頭も重くなってくる
- 朝起きたときから背中の張りと頭痛がある
- 肩や背中が凝ると必ず頭痛が起こる
- マッサージを受けても一時的にしか楽にならない
- 頭痛薬を飲んでも根本的に改善しない
これらの症状に心当たりがある方は、ぜひこの先をお読みください。
背中の痛みと頭痛が同時に起こる理由
1. 頸椎と胸椎の連動性
背中の痛み、特に肩甲骨の間や上部背中の痛みは、頸椎(首の骨)との関連が非常に強いのです。首と背中は一本の背骨でつながっており、どちらか一方に負担がかかると、もう一方にも影響が及びます。
背中の筋肉が硬くなると、首の動きも制限されます。すると頭を支える首の筋肉に過度な負担がかかり、緊張型頭痛を引き起こすのです。特に後頭部から首筋にかけての痛みは、この連動性が原因であることが多いです。
2. 姿勢の問題
現代人の多くが抱える姿勢の問題も、背中の痛みと頭痛を同時に引き起こす大きな要因です。スマートフォンやパソコンを長時間使用することで、頭が前に出た「ストレートネック」や「猫背」の姿勢になりがちです。
この姿勢では、背中の筋肉が常に引っ張られた状態になり、同時に首や頭を支える筋肉にも過度な負担がかかります。人間の頭は約5キロもの重さがあり、姿勢が悪いとその負担は2倍、3倍にもなってしまうのです。
3. 呼吸の浅さと肋骨の硬さ
背中には肋骨がついており、この肋骨は呼吸運動に深く関わっています。ストレスや長時間のマスク着用により呼吸が浅くなると、肋骨の動きが悪くなり、胸椎(背中の骨)が硬くなってしまいます。
呼吸が浅いと、体全体の酸素供給が不足します。特に脳は大量の酸素を必要とする臓器ですので、酸素不足は頭痛の直接的な原因となります。また、呼吸筋の緊張は背中の痛みも引き起こします。
4. 自律神経の乱れ
背骨の両側には自律神経が通っており、背中の筋肉が硬くなると自律神経の働きにも影響が出ます。自律神経が乱れると、血流が悪くなり、筋肉の緊張が高まります。これが頭痛と背中の痛みを同時に引き起こす原因の一つなのです。
特に交感神経が優位になりすぎると、血管が収縮し、頭痛が起こりやすくなります。
5. 血流障害による悪循環
背中の筋肉が硬くなると、その周辺の血管が圧迫され、血流が悪くなります。特に肩甲骨周辺の筋肉の緊張は、首や頭部への血流を阻害する大きな要因です。
脳に十分な血液が届かないと、酸欠状態になり頭痛が発生します。また、血流が悪い状態では老廃物も溜まりやすくなり、筋肉の痛みや重だるさがさらに悪化するという悪循環に陥ってしまうのです。
6. 筋膜のつながり
人間の体は筋膜という膜で全身がつながっています。背中の筋膜は首、後頭部へとつながっており、背中の筋膜に緊張やねじれが生じると、その影響は直接頭部へと伝わります。
特に僧帽筋という肩から背中、首へとつながる大きな筋肉は、緊張すると後頭部に痛みを引き起こします。背中の痛みがある方の多くが、同時に後頭部や側頭部の頭痛を訴えるのは、この筋膜のつながりが原因なのです。
7. 神経的なつながり
背中から頭部にかけては、複雑な神経ネットワークが張り巡らされています。特に重要なのが、首の上部から出ている後頭神経です。この神経は頭皮や後頭部の感覚を支配しており、背中や首の筋肉の緊張によって圧迫されると、頭痛を引き起こします。
また、胸椎(背中の骨)からは肋間神経が出ており、この神経が刺激されると背中の痛みだけでなく、自律神経を介して頭痛にもつながります。背中の神経の興奮状態が続くと、脳が痛みに対して敏感になり、頭痛が慢性化しやすくなるのです。
さらに、三叉神経と頸部の神経は脳幹レベルでつながっています。このため、首や背中上部の問題が三叉神経を刺激し、前頭部や側頭部の頭痛を引き起こすことがあります。このような神経のつながりを理解することが、背中の痛みと頭痛を同時に改善するための重要なポイントとなります。
当院での改善アプローチ
当院では、背中の痛みと頭痛を同時に改善するために、体全体のバランスを整える施術を行っています。
重心バランスの調整
足首、膝、股関節、骨盤といった下半身から整えることで、上半身への負担を軽減します。土台が安定することで、背骨や首への負担が自然と減り、頭痛も改善されていきます。
胸椎・肋骨の調整
呼吸に関わる肋骨の動きを改善し、胸椎の柔軟性を取り戻します。これにより酸素供給が良くなり、頭痛の軽減につながります。
内臓からのアプローチ
肝臓や膵臓などの内臓の疲労も、背中の痛みと関連しています。内臓の位置や機能を整えることで、姿勢が改善され、血流も良くなります。
頸椎の調整
首の骨の配列を整え、頭を支える筋肉の負担を軽減します。ソフトな施術で、痛みなく調整していきます。
まとめ
背中の痛みと頭痛は、別々の症状として考えるのではなく、体全体のバランスの乱れから起こっている可能性が高いのです。当院では、あなたの症状の根本原因を見極め、一人ひとりに合わせた施術を行っています。
「どこに行っても良くならない」「薬に頼りたくない」とお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。体のバランスを整えることで、背中の痛みも頭痛も同時に改善し、快適な毎日を取り戻すお手伝いをさせていただきます。
長年のお悩みも、適切なアプローチができていなかっただけかもしれません。あなたの健康な体を取り戻すため、当院が全力でサポートいたします。







