「バレエのポアントで踵の後ろが痛い」 「サッカーのインステップキックで足首後方に痛みが出る」
このような症状でお悩みの方は、三角骨障害の可能性があります。三角骨障害は難治性と言われ、病院では手術適応となることも多い症状です。しかし、適切なアプローチを行えば、手術をせずに改善できるケースも多くあります。
今回は、当院で多くの方が改善されている三角骨障害について、足首と股関節の関係性を中心に詳しくお伝えします。
三角骨障害とは
三角骨は、足首の後方、距骨の後ろ側に存在する小さな骨です。全人口の約10-20%の方に見られる正常なバリエーションで、通常は痛みを伴いません。しかし、特定のスポーツ動作や外傷をきっかけに、この部分に痛みが生じることがあります。
主な症状
- 足首後方の痛み
- つま先立ちでの痛み
- 足首を伸ばした時の痛み(底屈時)
- 運動後の痛みや腫れ
- 階段を下りる時の痛み
特にバレエダンサーやサッカー選手など、足首を大きく伸ばす動作を繰り返すスポーツ選手に多く見られます。
なぜ足首だけでなく、骨盤や股関節が重要なのか
足首だけでは体を支えられない
バレエのポアント時、つま先で体を支えていますが、果たしてつま先や足首だけの力で体を支えているのでしょうか?
サッカーでボールを蹴る時、足首の動きだけでボールを勢いよく蹴っているのでしょうか?
答えは「NO」です。
体を支えたり、ボールを勢いよく蹴るには足首だけの力では不十分です。実は、骨盤や股関節が正常に機能していることが非常に重要なのです。
骨盤は体のエンジン
骨盤は体の中心にあり、車で例えるならエンジンのようなところです。骨盤が安定して機能していなければ、足首に過度な負担が加わってしまいます。
当院では、三角骨障害を改善させ、再発することなくスポーツに復帰させてきました。なぜそのようなことができたのか?それは、足首後方に負担がかかる本当の原因をしっかりと特定することができたからです。
三角骨障害の3つの根本原因
当院の施術では、三角骨障害に関わる3つの原因すべてにアプローチします。
1. 骨盤・股関節の機能不全
骨盤が安定せず、股関節の可動域が制限されていると、歩行時やスポーツ動作時に足首での代償動作が増えてしまいます。特に股関節の伸展(後ろに伸ばす動き)が制限されると、足首を過度に伸ばして対応しようとするため、三角骨部への負担が増大します。
また、股関節周囲の筋力が低下していると、動作時の安定性が失われ、足首に余計な負荷がかかります。スポーツは体全体を使って行っています。足首だけではなく、体のバランス全体を調整する必要があるのです。
2. アキレス腱の硬さと血流障害
三角骨障害で痛みがある方は、アキレス腱も硬くなっていることがほとんどです。アキレス腱が硬くなってしまう原因は血流障害です。
アキレス腱には、毛細血管が豊富な膜があり、アキレス腱に血液を供給しています。何らかの原因でアキレス腱に血液が供給されなくなると、アキレス腱がどんどん硬くなってしまい、足首の動きを障害してしまうのです。
血液は筋肉や骨の栄養分ですから、血流が確保されていないということは、アキレス腱を含めた足首周囲の組織が弱りやすく、疲労の回復も遅くなってしまいます。
3. 後方重心の問題
足首の後方に負荷が加わるということは、日常生活から足首の後方に負荷を受けやすくなっています。足首後方への負荷は、後方重心になっていることがほとんどです。
重心が後方に偏っていると、立っている時も、歩いている時も、常に足首後方に負担がかかり続けます。さらに、後方重心が続くことで、以下のような問題が生じます。
骨の位置のズレ 後方重心によって、足首を構成する距骨や踵骨の位置関係がズレてしまいます。本来あるべき位置から骨がズレると、三角骨部分への圧迫や衝突が起こりやすくなり、痛みが発生します。
関節の不安定性 後方に重心がかかり続けることで、足首の関節を支える靭帯や関節包に過度な負担がかかります。その結果、関節の安定性が失われ、動作時に足首がグラつきやすくなります。この不安定性が、さらに三角骨部への負担を増加させる悪循環を生み出してしまうのです。
これでは、いくら安静にしても根本的な改善には至りません。重心バランスを整えることが、骨の位置を正常に戻し、関節の安定性を取り戻す鍵となります。
当院の重心バランス整体による改善アプローチ
当院では、これら3つの原因すべてを取り除く施術を行います。
骨盤・股関節の調整
骨盤の位置を整え、股関節の可動域を改善することで、足首への過度な負担を軽減します。体の中心であるエンジン部分を正常に機能させることが、根本改善への第一歩です。
血流の改善
アキレス腱周囲の血流を改善し、組織の回復力を高めます。血液がしっかりと供給されることで、硬くなっていたアキレス腱が柔軟性を取り戻し、足首の動きがスムーズになります。
重心バランスの修正
後方重心を改善し、正しい重心位置で体を支えられるように調整します。これにより、日常生活での足首後方への負担が軽減され、再発予防にもつながります。
まとめ
三角骨障害の改善には、足首局所だけでなく、骨盤・股関節の機能改善、血流の回復、重心バランスの調整という、体全体へのアプローチが不可欠です。
当院では、スポーツ経験豊富なスタッフが、あなたの悩みを理解し、根本原因にしっかりとアプローチします。「もう手術しかない」と言われた三角骨障害でも、諦める必要はありません。
試合や大会まで時間がない方、早く復帰して練習に取り組みたい方は、ぜひ当院にご相談ください。一緒に改善を目指しましょう。







