朝起きて最初の一歩が痛い、椅子から立ち上がる瞬間に膝が痛む、そんな経験はありませんか?
動き始めに感じる膝の痛みは、多くの方が悩まれている症状の一つです。今回は、この「動き始めの膝痛」がなぜ起こるのか、そしてどのように改善していけば良いのかについて詳しく解説していきます。
動き始めに膝が痛むのはなぜ?
動き始めに膝が痛むという症状は、膝関節そのものよりも、膝の周辺の筋肉や関節の連動性に問題があることが多いのです。
じっとしている時は痛くないのに、動き始めると痛みが走る。これは膝関節が他の関節とうまく協調して動けていないサインかもしれません。
人間の体は膝関節だけで動いているわけではありません。歩行する際には、足首から膝、股関節、骨盤へと順番に荷重がかかり、全身が連動して動いています。この連動性が崩れると、膝に過度な負担がかかってしまうのです。
膝痛を引き起こす3つの主な原因
1. 股関節と足関節の可動性低下
膝の上下にある股関節と足関節は、本来可動性の高い関節です。しかし、これらの関節の動きが悪くなったり、逆に動きすぎてしまったりすると、その間にある膝関節に大きな負担がかかります。
特に動き始めは、これらの関節が連動して動き出す瞬間ですので、股関節や足関節の機能が低下していると、膝に痛みが生じやすくなります。
2. 骨盤と腰椎の歪み
膝を動かす大腿部の筋肉は骨盤に付着しています。骨盤が歪んだ状態では、筋肉に常にストレスがかかり、動き始めの痛みを引き起こす原因となります。
また、腰椎から骨盤に向かって伸びる腸腰筋という筋肉は、体幹と下半身をつなぐ重要な役割を担っています。腰椎の歪みにより腸腰筋が緊張すると、下半身の筋肉が過度に働かざるを得なくなり、膝関節への負荷が増大します。
3. 重心バランスの乱れ
人間の体は常に重心バランスを保ちながら動いています。しかし、このバランスが崩れると、重心の振れ幅が大きくなり、体が不安定になります。
重心の振れ幅が大きいということは、それだけ筋肉が働き緊張しやすくなり、関節の動きも大きくなります。すると関節の中心軸から外れた状態で関節運動が行われるため、膝への負担が格段に増してしまうのです。
なぜ膝だけの治療では改善しないのか
多くの方が膝の痛みで病院や整骨院を訪れた際、膝にだけアプローチする治療を受けています。注射を打ったり、電気を当てたり、マッサージをしたり。
しかし、先ほど説明したように、膝の痛みの原因は膝だけにないことがほとんどです。膝は「結果として痛みが出ている場所」であり、「原因がある場所」ではないのです。
だからこそ、何度水を抜いても、ヒアルロン酸を注射しても、電気やマッサージを繰り返しても、根本的な改善には至らないのです。
当院での改善アプローチ
当院では、膝痛の改善に向けて以下のような段階的なアプローチを行います。
原因箇所の特定
まず、丁寧なカウンセリングと検査により、あなたの膝痛の本当の原因がどこにあるのかを特定します。股関節なのか、足関節なのか、骨盤の歪みなのか、それとも複合的な要因なのか。一人ひとり原因は異なります。
関節と筋肉の調整
原因箇所が特定できたら、緊張している筋肉の調整と、動きに問題がある関節の調整を行います。ソフトな施術で、下半身の連動性を整えていきます。
骨盤と背骨の歪み調整
下半身の連動性が整ったら、次は土台となる骨盤と背骨の歪みを調整します。土台が整うことで、全身のバランスが安定します。
重心バランスの最適化
最後に、あなたに合った適切な重心位置に調整します。バランスよく立てる姿勢、力が入りやすいポイントをチェックしながら、体が本来持っている機能を取り戻していきます。
日常生活でできるセルフケア
施術による改善に加えて、日常生活での意識も大切です。
- 水分をこまめに摂取する(血液循環の改善)
- 長時間同じ姿勢を避ける
- 急な動き出しを避け、ゆっくり動き始める
- 適度な運動で筋肉の柔軟性を保つ
特に水分補給は、血液の循環を良くし、筋肉や関節の機能を正常に保つために非常に重要です。
まとめ
動き始めの膝痛は、膝だけの問題ではなく、体全体のバランスや連動性の問題であることがほとんどです。
どこに行っても改善しなかった膝痛も、本当の原因にアプローチすることで改善への道が開けます。痛みを我慢し続けたり、諦めたりする前に、一度体全体から膝痛を見直してみませんか?
あなたの「痛みのない生活」を取り戻すために、私たちが全力でサポートいたします。膝の痛みでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。







