スクワットは「筋トレの王様」とも呼ばれる優れたトレーニングですが、正しいフォームで行わないと膝を痛めてしまうことがあります。今回は、スクワットと膝痛の関係について、詳しくお話しします。
なぜスクワットで膝が痛くなるのか?
スクワットで膝を痛める主な原因は、間違ったフォームと体のバランスの崩れにあります。
1. 膝がつま先より前に出すぎている
スクワットをする際、膝がつま先よりも大きく前に出てしまうと、膝関節に過度な負担がかかります。これは膝の前十字靭帯や半月板を痛める原因となり、膝痛だけでなく、変形性膝関節症やランナー膝、ジャンパー膝といった症状につながることもあります。
2. 重心バランスが崩れている
当院が特に重視しているのが、この「重心バランス」です。骨盤の歪みや背骨の歪みがあると、体全体のバランスが崩れ、スクワット時に片方の膝に負担が集中してしまいます。この状態でトレーニングを続けると、膝痛が慢性化してしまうケースが少なくありません。
3. 足首の柔軟性の低下
意外に思われるかもしれませんが、足首の硬さもスクワット時の膝痛の原因となります。足首の可動域が狭いと、しゃがむ際に膝が内側に入ったり(ニーイン)、代償動作として膝に負担がかかったりします。
4. 股関節や太ももの筋肉の硬さ
股関節や太ももの筋肉が硬くなっていると、正しいフォームでしゃがむことができず、膝関節で無理な動きを補おうとしてしまいます。特にデスクワークなどで長時間座っている方は、股関節の柔軟性が低下しやすい傾向にあります。
膝を痛めない正しいスクワットのポイント
フォームの基本
- 膝はつま先と同じ方向を向ける: 膝が内側に入らないよう注意しましょう
- 膝とつま先の位置: 膝はつま先より前に出ないようにコントロールします
- お尻を後ろに引く: 椅子に座るようなイメージでお尻を後ろに引きながらしゃがみます
- 背筋を伸ばす: 背中が丸まらないよう、胸を張った状態を保ちます
- かかとに重心: 体重はかかとに乗せるよう意識しましょう
深さの調整
無理に深くしゃがむ必要はありません。最初は浅めのスクワットから始めて、徐々に可動域を広げていくことが大切です。太ももが床と平行になる程度の深さでも十分な効果が得られます。
すでに膝が痛い場合は?
スクワットで膝を痛めてしまった場合、そのまま我慢してトレーニングを続けるのは危険です。膝痛の本当の原因は、痛みのある膝だけにあるとは限りません。
当院では、初回のカウンセリング・検査に時間をかけ、以下のような原因を特定していきます。
- 骨盤や背骨の歪み
- 重心バランスの崩れ
- 股関節の可動域制限
- 筋肉の緊張や硬さ
- 血流の状態
これらの根本的な原因にアプローチすることで、表面的な痛みだけでなく、再発しにくい体づくりを目指します。
スポーツ選手の方へ
当院には、バスケットボール、バレーボール、サッカーなど様々な競技をされている方が来院されます。これらのスポーツでは、ジャンプやダッシュ、急な方向転換などで膝に大きな負担がかかります。
スクワットは下半身強化の基本トレーニングですが、間違ったフォームで行うと、かえってパフォーマンスを下げ、ケガのリスクを高めてしまいます。当院では、スポーツ障害の予防と改善に力を入れており、競技復帰まで全力でサポートいたします。
予防とメンテナンスの重要性
「痛くなってから治療する」のではなく、「痛くなる前から体を整える」ことが、本当の健康づくりには大切です。
普段から体のバランスを整えておけば、スクワットをはじめとするトレーニング時のケガのリスクを大幅に減らすことができます。骨盤や背骨の歪み、重心バランスの崩れを日頃からメンテナンスしておくことで、膝だけでなく、腰や股関節、足首など全身のケガ予防につながります。
すでに膝に痛みがある方は、まず根本的な原因にアプローチして痛みを改善することが第一です。そして痛みが取れた後も、定期的に体のバランスを整えることで、同じ痛みを繰り返さない体づくりができます。
当院では、施術後のセルフケアや栄養指導にも力を入れており、痛みの改善だけでなく、ケガをしにくい体づくりを全面的にサポートしています。痛みがある方もない方も、ぜひ一度ご自身の体のバランスをチェックしてみてください。
まとめ
スクワットは正しく行えば非常に効果的なトレーニングですが、フォームを間違えると膝痛の原因となります。もし膝に違和感や痛みを感じたら、無理をせず早めにご相談ください。
当院では、経験豊富な国家資格取得者が、お一人お一人の体の状態を丁寧に検査し、根本原因にアプローチする施術を行っています。どこに行っても良くならなかった膝痛でも、ぜひ一度当院にご相談ください。







