TFCC損傷とは
TFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)は、手首の小指側に痛みが生じるスポーツ障害です。バットやラケット、ゴルフクラブを振る動作や、手をついた際に強い痛みを感じることが特徴です。
野球、テニス、バスケットボール、体操など、手首に負担がかかるスポーツで発症しやすく、放置すると長期化し、場合によっては手術が必要になることもあります。
一般的な復帰までの期間は?
TFCC損傷の復帰期間は、損傷の程度や治療方法によって大きく異なります。
軽度の場合 :軽度の損傷であれば、適切な治療を受けることで2〜4週間程度でスポーツ復帰が可能です。この場合、痛みが比較的早く軽減し、段階的にトレーニングを再開できます。
中等度の場合 :中等度の損傷では、1〜3ヶ月程度の期間が必要になることが多いです。組織の修復を待ちながら、徐々に負荷をかけていく必要があります。
重度の場合 :重度の損傷や保存療法で改善が見られない場合は、3〜6ヶ月以上かかることもあります。手術が必要になった場合は、さらに長期間の治療期間が必要です。
なぜ治りにくいのか?
多くの方が「安静にしているのに良くならない」「サポーターをしているのに痛みが取れない」と悩んでいます。
実は、TFCC損傷が長引く原因は手首だけにあるわけではありません。
一般的な治療の限界
病院や一般的な整骨院では、以下のような対処が行われます
- 湿布の処方
- サポーターによる固定
- 電気治療やマッサージ
- 超音波治療
これらの治療で改善する方もいますが、なかなか良くならずに困っている方も多くいらっしゃいます。その理由は、痛みの根本原因にアプローチできていないからです。
TFCC損傷の本当の原因
当院に来院されたTFCC損傷の方々に共通して見られる原因が3つあります。
1. 橈骨と尺骨のバランスの崩れ
前腕には橈骨と尺骨という2本の骨があり、この2つの骨がバランスを取ることで手首の滑らかな動きが可能になります。
TFCC損傷の方を検査すると、この2つの骨のバランスが崩れていることがほとんどです。バランスが崩れると前腕の筋肉が過度に緊張し、手首の関節の動きが悪くなります。
その結果、手をついた際の衝撃を吸収できず、バットやラケットを振る際にも特定の部位に負担が集中してしまうのです。
2. 肩甲骨と肩関節の問題
手首に負担がかかるということは、上肢の支点となる肩甲骨や肩関節に問題があることを示しています。
建物の基礎が不安定だと建物全体が傾くように、肩甲骨の位置や肩関節の可動域に問題があると、その先にある手首に過度な負担がかかってしまいます。
多くのTFCC損傷の方は、肩甲骨の位置異常や肩関節の可動域制限を抱えています。
3. 全身の重心バランスの崩れ
「手首の問題なのに体のバランス?」と思われるかもしれませんが、これは非常に重要なポイントです。
スポーツ動作では、下半身から上半身へと力が伝達されます。骨盤や背骨といった体の土台が不安定だと、効率的に力を伝えられず、手首に過度な負担がかかってしまいます。
全身のバランスを整えることで、手首への負担を軽減し、再発予防にもつながります。
当院での改善アプローチ
当院では、これらの根本原因にアプローチすることで、早期のスポーツ復帰を目指します。
橈骨と尺骨のバランス調整
まず前腕の2つの骨のバランスを整えます。筋肉の緊張を取り除き、関節の動きをスムーズにすることで、手首への負担を軽減します。
肩甲骨と肩関節の調整
詳細な検査で肩甲骨の位置や肩関節の可動域をチェックし、問題点を特定します。支点となる肩甲骨と肩関節を調整することで、上肢全体の連動性が生まれ、手首への負担が大幅に減少します。
全身の重心バランス調整
最後に全身のバランスを整えます。これにより、痛みが取れるだけでなく、スポーツ復帰後の再発リスクも大幅に低減できます。
実際の改善例
当院で治療を受けた方々からは、以下のような声をいただいています:
35歳男性(公務員)の場合 1ヶ月改善しなかった右手首の痛みが、週1回のペースで4週間通院したところ劇的に改善しました。
13歳男子(器械体操)の場合 長引く手首の痛みで思うように練習ができませんでしたが、施術を受けて体操に復帰することができました。
16歳男子(ラグビー)の場合 パスをする際の左手首の痛みが、全身のバランス調整と肩の施術を通して改善し、確実に調子が良くなっていくのを実感できました。
28歳男性(テニス)の場合 痛みを伴わない施術で手首の痛みが改善し、全力でテニスができるようになりました。体全体の使い方も教えてもらい、再発防止にもつながっています。
根本改善による早期復帰の可能性
多くの方が「TFCC損傷は治りにくい」「長期間スポーツを休まなければならない」と思い込んでいますが、根本原因にアプローチすることで、従来よりも大幅に早期復帰が可能になります。
なぜ根本改善で早く治るのか?
従来の対症療法では、痛みのある手首だけに焦点を当てていました。しかし、これでは根本的な問題が解決されないため、痛みが長引いたり、スポーツ復帰後に再発したりすることが多いのです。
一方、根本改善のアプローチでは
1. 痛みの真の原因を取り除く 橈骨と尺骨のバランス、肩甲骨・肩関節の問題、全身の重心バランスを整えることで、手首への過度な負担そのものをなくします。原因が取り除かれれば、組織の回復も早まります。
2. 自然治癒力が最大限に発揮される 体のバランスが整うと血流が改善され、損傷部位に栄養と酸素が十分に届くようになります。これにより、体が持つ本来の回復力が最大限に発揮され、治癒期間が短縮されます。
3. 機能的な動きが取り戻せる 単に痛みを抑えるのではなく、体全体の連動性を回復させることで、スポーツ動作に必要な機能的な動きが取り戻せます。これにより、安全により早くスポーツに復帰できます。
対症療法と根本改善の違い
対症療法の場合:
- 手首の痛みだけに焦点
- 一時的に痛みは軽減するが、スポーツ復帰後に再発しやすい
- 復帰まで数ヶ月かかることも
- 「様子を見ましょう」と言われ、明確な改善プランがない
根本改善の場合:
- 痛みの原因となっている体全体のバランスを調整
- 再発リスクが低く、安心してスポーツに復帰できる
- 適切なアプローチで2〜4週間での復帰も可能
- 明確な治療プランと段階的な復帰計画がある
まとめ
TFCC損傷の復帰期間は、損傷の程度や治療方法によって2週間から6ヶ月以上と幅があります。しかし、根本原因にアプローチする適切な治療を受けることで、多くの方が早期にスポーツ復帰を実現しています。
「安静にしているのに良くならない」「サポーターをしても痛みが取れない」という方は、手首だけでなく、橈骨と尺骨のバランス、肩甲骨・肩関節の問題、全身の重心バランスに目を向ける必要があるかもしれません。
当院では、これらの根本原因を特定し、一人ひとりに合わせた施術プランで早期のスポーツ復帰をサポートしています。「もっと早く来ていれば」と多くの方に言っていただけるよう、全力でサポートさせていただきます。
手首の痛みでお悩みの方、手術を勧められて迷っている方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたの一日も早いスポーツ復帰を全力でサポートいたします。







