膝の内・外側側副靭帯損傷で手術を受けられた方から、このようなご相談をよくいただきます。
- 手術は成功したと言われたが、思うように膝が動かない
- リハビリを頑張っているのに回復のスピードが遅い気がする
- 松葉杖が外れた後、歩き方に違和感がある
- 早くスポーツに復帰したいが、再受傷が怖い
- 病院のリハビリだけで本当に元通りになるのか不安
手術は「靭帯を修復するための第一歩」に過ぎません。そこから先、どれだけ質の良いリハビリを積み重ねられるかで、回復のスピードも、スポーツ復帰後のパフォーマンスも、そして再受傷のリスクも大きく変わってきます。
今回は、内・外側側副靭帯損傷の手術後、なぜ回復が遅れてしまうのか、そして早期回復のために本当に必要なことは何かについてお伝えしていきます。
手術後の回復がなかなか進まない理由
手術によって靭帯そのものは修復されます。しかし、手術前後の期間、痛みをかばいながら生活していた時間があるはずです。この「かばう期間」が、実は回復を遅らせる大きな原因になっています。
痛む膝に体重をかけられない期間が続くと、膝周りの筋肉だけでなく、股関節やお尻まわりの筋肉が驚くほど早く弱くなります。さらに、片足に重心をかけ続ける生活が続くことで、体全体のバランスが崩れてしまいます。
手術によって靭帯は修復されても、この「筋力低下」と「重心バランスの崩れ」がそのまま残っていると、膝は本来の安定性を取り戻せません。これが、手術後にリハビリを続けているのになかなか回復を実感できない大きな理由です。
早期回復のカギを握る「大殿筋」
大殿筋は骨盤まわりに広く分布する筋肉で、下半身の安定にはなくてはならない存在です。歩行時やジャンプの着地時には、膝が内側にねじれて入り込む「knee in」という状態を抑える役割も担っています。
手術後、松葉杖生活や安静期間が続くと、この大殿筋の筋力は想像以上に低下します。大殿筋の働きが弱いまま歩行やスポーツ動作を再開してしまうと、膝関節に再びねじれのストレスが加わり、せっかく修復した靭帯に負担をかけてしまうことになります。
早期回復を目指すのであれば、膝そのものだけでなく、この大殿筋を含めた下半身全体の筋力を、正しい順序で取り戻していくことが欠かせません。
見落とされがちな「内臓の疲労」との関係
靭帯の回復と内臓、一見すると無関係に思えるかもしれません。しかし体の回復力は、内臓の状態と深く関わっています。中でも特に重要なのが「肝臓」です。
肝臓には炎症を抑える働きと、全身に血液を巡らせる働きがあります。手術後の体は、修復のために多くの血液と栄養を必要とする状態です。肝臓の働きが低下していると、炎症がなかなかおさまらず、痛みや腫れが長引く原因になります。また血流が滞ることで、体全体が回復しづらい状態、いわば酸素不足の状態に陥ってしまいます。
実は手術後というのは、肝臓にとって負担がかかりやすいタイミングでもあります。麻酔薬や痛み止めを分解・解毒する作業は肝臓が担っていますし、安静期間が続くことで血流そのものが滞りやすくなります。さらに、痛みによる寝つきの悪さや浅い睡眠が続くと、本来夜間に活発になるはずの肝臓の修復・解毒機能が十分に働かなくなってしまいます。
このように、手術後の体は知らず知らずのうちに肝臓へ負担をかけやすい状態になっています。どれだけ膝に丁寧にアプローチしても、体の内側からの回復力が低下したままでは、期待するようなスピードで良くなっていきません。
重心バランスを整えることが再受傷予防にもつながる
手術前から手術後まで、痛む膝をかばう生活が続いてきたはずです。立っているときも、歩いているときも、無意識のうちに健康な足側に重心をかけてしまっていたのではないでしょうか。
この状態が続くと、体は左右非対称のバランスのまま固まってしまいます。重心バランスが崩れたままスポーツに復帰してしまうと、膝だけでなく股関節や足首など、体の別の部位に負担が集中し、再受傷のリスクが高まってしまいます。
早期回復と同時に「二度と同じケガを繰り返さない体」を作るためには、この重心バランスをしっかりと整え直すことが非常に重要なポイントになります。
当院が行う手術後の早期回復サポート
当院では、手術後の内・外側側副靭帯損傷に対して、膝そのものへのアプローチだけでなく、体全体を見た施術を行っています。
まず弱くなった大殿筋を中心に、下半身の筋力を正しい順序で取り戻していきます。焦って負荷をかけすぎることなく、段階を踏みながら適切な荷重をかけられる状態へと導いていきます。
同時に、内臓の調整を行い、体が本来持っている回復力を引き出していきます。肝臓の働きが整うことで、炎症の緩和や血流の改善にもつながり、回復のスピードそのものが変わってきます。
そして最後に、崩れてしまった重心バランスを整えていきます。手術によって靭帯を修復しても、体の使い方が元に戻っていなければ、再受傷のリスクは残ったままです。なぜ負傷してしまったのか、その原因まで理解した上で、正しい体の使い方を体に記憶させていくことが、本当の意味での早期回復だと当院は考えています。
試合や大会までに時間がなく、少しでも早く復帰したい。手術はしたけれど、本当にこのままで良くなるのか不安。そのようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度当院にご相談ください。
スタッフ全員がスポーツ経験者であり、ご利用者様の不安なお気持ちにも寄り添いながら、早期回復と再発予防を全力でサポートさせていただきます。







